夜市
著者:恒川 光太郎
人気そうだったので、手に取ってみました。
タイトルの「夜市」が第12回日本ホラー小説大賞の受賞作です。
期待大^^
あらすじ
大学生のいずみは高校時代に同級生だった裕司から「夜市」に誘われる。
そこは、妖怪達が品物を売る市場だった。売る物は見た事も無い商品ばかり。
ここでは何でも売っている。
ただし、何か買わなければここから出る事が出来ない。
裕司は幼い頃に一度、夜市に迷い込んだ事をいずみに告げる。
その時、裕司が売った物とはー
感想
とにかく、読んでみて!の一言です。
最初の一行から引き込まれます。
ホラー小説大賞の審査員が絶賛するほどの文章ということですが。納得。
すごくかっこいい。独特の空気が襲ってきます。
「夜市」と「風の古道」の2編からなる小説です。
どちらも懐かしさと切なさが入り交じったような
なんともいえない余韻に浸れます。
ファンタジーな要素があるためその世界観を堪能出来るよう
緩やかに始まり淡々と物語が流れます。
しかし途中から鼓動が早くなったように展開が変わり
坂を駆け下りるかのように最後まで読む手が止まらなくなりました。
下手な言葉を並べるよりか、
もういいからとにかく読んで!と言いたい。
期待どおりの一冊です。